こんにちは。タロットファン.jp 大竹です。
これまで、全部で10種類あるスカラベオ社のタロットクロスを、一つずつ詳しくご紹介してきましたが、ついに残すところ後一つとなりました。
その最後の一つとなるのは、緑のタロットクロス「ケルティックラビリンス」です。
どことなくファンタジックな響きのある名前ですが、その名前の由来など、色々と調べてみましたので、詳しくまとめていきたいと思います。
タロットクロス「ケルティックラビリンス」の紹介
まず先に、メーカーやクロスのサイズ、素材など、基本的な情報をご紹介しておこうと思います。
タロットの本場イタリア
タロットクロス「ケルティックラビリンス」を作っているのは、イタリアにあるLo Scarabeo – ロ・スカラベオ社という、タロットメーカーです。
スカラベオ社は、1987年に設立されてから現在に至るまで、100種類以上のタロットカードを製造してきました。
タロットを主に扱っていますが、その種類はとても豊富で、今回のケルト文明を彷彿とさせるものから、中国の易に繋がるものまで、幅広い商品を取り扱っています。
エジプトや西欧諸国の伝統的な文化が残った占いグッズを扱う、世界中でもとても珍しいメーカーだと言えるでしょう。
タロットクロスのサイズや素材
素材はベルベット生地で作られているため、ベルベット特有の滑らかな手触と光沢があります。
裏地は付いていませんが、ベルベットの起毛があるので、ほんのりクッション性があり、しっかりとしたクロスです。
大きさは、80cm×80cmの正方形で、割と大きめになっています。
これくらいのサイズがあれば、両手でタロットカードをシャッフルしても十分な大きさなので、安心してシャッフルできそうです。
ケルティックラビリンスの色とデザイン
ここからは、タロットクロス「ケルティックラビリンス」の全体的な作りや色合いなど、構造的な部分についてまとめていきます。
タロットクロス全体のデザイン
緑の生地の中心に、黄色い糸で複雑な模様が刺繍されています。
縁には刺繍と同じような黄色のバイアスが縫われていたりと、全体的に黄色が多いので、明るい印象があるクロスです。
タロットクロスは暗めの色が多いので、緑と黄色の組み合わせは珍しいですね。どこか自然崇拝をしていたケルト文明らしい色合いです。
中心の模様の大きさは約25cmほどで大きめですが、線が細いので大きさの割には存在感が強過ぎず、繊細なデザインです。
※タロットクロス ケルティックラビリンス
他とは違う繊細な刺繍
通常、スカラベオ社の布製品の刺繍は、立体的で厚みがある物がほとんどです。
しかし、ケルティックラビリンスの場合は、シンプルにシングルステッチで模様を描いているので、線が細く模様の複雑さが際立っていますね。
部分的にこの方法を取り入れていることはあっても、刺繍全体がこの方法になっているのは、スカラベオ社の製品の中では、私が知る限りこれだけです。
ただ、線が細いからか、ところどころ糸が緩い部分がありますが、デザインが複雑なので、よほど近くで見なければさほど気にならないかなと思います。
※タロットクロス ケルティックラビリンスの刺繍
おまけの裏側
裏側を見てみると、刺繍の部分に薄い布のような和紙のようなものが、一緒に縫い付けられていました。
おそらくこれは、刺繍を綺麗に施したり、保護するための裏あてシートだと思います。
剥がそうと思えば剥がせますが、無理をすると刺繍が解けそうですし、特に邪魔にもならないので、このままにしておいた方がいいかもしれません。
※タロットクロス ケルティックラビリンスの裏側
シンボルの持つ意味
ここからは、ケルティックラビリンスに刺繍されている模様の意味について、いろいろ調べてみた情報をまとめていきます。
名前の意味
ケルティックラビリンスの英語の正式名称は、CELTIC LABYRINTHとなっています。
これを日本語に訳すと、CELTICは、ケルト族の、ケルト語の、という意味になり、LABYRINTHは、迷宮、迷路、迷路園など、複雑に入り組んだものを表す言葉です。
ということは、そのまま訳すなら「CELTIC LABYRINTH=ケルトの迷路」となりますね。
クロスの模様を見てみると、とても複雑に入り組んでいて、確かに迷路のように見えます。
象徴的で複雑なデザイン
この模様は、ケルト文明の象徴的な模様の一つで、ケルティック・ノットと呼ばれるシンボルです。
ケルティック・ノットは、始まりと終わりが無い一本の紐で出来ていることが特徴であり。
その中でも円形に作られたものはサーキュラー・ノットと呼ばれています。
終わりが無い模様や円の形には、永遠、魂の循環、調和などの意味があると言われ、日本でもアクセサリーのモチーフとして使われていることも多いデザインです。
ケルト文化らしい模様
また、よく見てみると、この模様はサーキュラーノットだけでなく、蛇のような姿も描かれているのが分かりますね。
円の端の方にある点が目になっていて、これは二匹の蛇が顔を寄せている姿を、上から見た構図のようです。
生と死、再生の象徴として描かれる蛇と、サーキュラーノットが合わさった模様は、まさに永遠や魂の循環を表すシンボルと言えるでしょう。
自然と調和して生きることを心棒するケルト文明らしい模様です。
※タロットクロス ケルティックラビリンスの模様
ケルト文明とは
ケルト文明は、ヨーロッパ地方で2500年以上の歴史のある、古代文明であるとされています。
とても長い歴史を持っていますが、ケルトの人々は文字を持たず、知識を口承で伝えていたため、現代に残る記録がほとんどなく、詳しいことは分っていません。
ケルトの宗教は多神教であり、自然物や自然現象そのものを崇める自然崇拝も盛んでした。
自然界でも見られる生と死の循環や再生という考えが、ケルトの特徴的な模様である、螺旋や終わりのない迷路のようなデザインに表れています。
実際に使ってみた感想
ここからは、私が実際にタロットクロス「ケルティックラビリンス」を使って、タロット占いをしてみた感想をまとめていきます。
タロット占いに使ってみた感想
今回は、同じケルトの名前を持つタロットカード「ケルティック・フェアリー」を使ってみました。
こちらもケルト文明の信仰が反映されたタロットカードデッキですが、鮮やかな緑のクロスと、深い青と緑のカードの組み合わせが綺麗です。
さっそくカードをシャッフルしてみましたが、クロスの大きさが十分にあるので、大きめにシャッフルしても余裕がありました。
また、クロスの刺繍がデコボコしていないので、カードが引っかかることもなく、スムーズに混ぜることができます。
ただ、テーブルの素材によってはクロスが滑るので、その場合には滑り止めなどを引くと使いやすいです。
※タロットクロス:ケルティックラビリンスとタロットカード:ケルティックフェアリー
ちょっとした手入れが必要
ベルベット生地のため、どうしても白い毛埃のようなものが付いてしまいます。
とはいえ、生地の色的にあまり目立たないので、私としてはそれほど気にならない程度です。
ただ、クロスをずっと広げて置いておくと、そのうち気になってくるかもしれないので、そんな時には粘着テープなどを使うと綺麗にできます。
布用のブラシなどもあるので、ブラシを使って起毛を整えてあげると、見た目の艶も出るのでおすすめです。
タロットクロス「ケルティックラビリンス」のまとめ
これまで、全部で10種類のタロットクロスを実際に使ってきましたが、ケルティックラビリンスは色が明るいので、占う時もなんだか明るい気持ちで占える感じがしました。
緑は自然を表す色でもあり、癒しの色でもあるので、気持ちが穏やかに落ち着く感じです。
なんとなくですが、「タロット占いは怖い」と感じでいる方でも、このクロスをひいて占えば、その怖さが和らぐのではないかな、とも思いました。
なお、こちらの「タロットクロスのおすすめTOP10と通販で購入した際の使い方」では、その他のタロットクロスもランキング形式で紹介していますので、クロス選びの参考にしてみてください。
【おまけ】パガンサークル関連グッズ
タロットクロス「ケルティックラビリンス」と、同じくケルトがテーマのタロットポーチがあるので、そちらもご紹介します。
ケルティックツリー
グリーンのベルベット生地に、黄色で樹が刺繍されたケルティックツリーです。
自然信仰、中でも特に樹木を大切にしていた、ケルトのシンボルツリーが大きくデザインされています。
クロスのと同じ色合わせなので、セットで使うことが出来ますよ。
・正式名称:CELTIC TREE
・メーカー:Lo Scarabeo(イタリア)
・生地:ベルベット
・サイズ:約200×約200(mm)
ケルティック
クロスよりも暗めの、落ち着いた緑のサテン生地のタロットポーチ、ケルティックです。
こちらも、ケルトならではの複雑に編み込まれた模様がデザインされています。
モチーフが何かはハッキリ分かりませんが、よく見ると、2匹の犬のようにも見えますね。
なお、タロットポーチに関しては、こちらの「タロットポーチなど本場イタリアのタロットカードの入れ物を特集」でも詳しく紹介しています。
・正式名称:CELTIC
・メーカー:Lo Scarabeo(イタリア)
・生地:サテン
・サイズ:約150×約225(mm)