こんにちは。タロットファン.jp 大竹です。
ロ・スカラベオ社のタロットカードの中には、猫をテーマにしたものがいくつかあります。
可愛いものや格好いいもの、伝統的なデザインに則って作られた物など、テイストは様々で、どれも個性的な物ばかりです。
今回はその中から、黒猫をモチーフにして作られた、ブラック・キャッツ・タロットを、写真で紹介していきます。
猫好きにはたまらない、78枚のカードに描かれた、黒猫の世界を一緒に見て行きましょう。
ブラック・キャッツ・タロットの基本情報
まず初めに、モチーフになっている黒猫についてや、ブラック・キャッツ・タロットの基本情報について、まとめていきます。
黒猫は縁起が悪い?
黒猫は縁起が悪い、という話を聞いたことがあるでしょうか。
かつての西洋のおとぎ話では、黒い猫は闇にまぎれて行動できる、目には魔除けの力がある、など様々な理由から、魔女の使い魔として描かれることが多かったのです。
そのことから、かつてヨーロッパを中心に起きた魔女狩りの際、黒猫も共に弾圧を受けるようになりました。
そうなった原因には、宗教的な理由があるようですが、その頃から、猫は悪しき存在とされ、中でも黒い猫が不吉の象徴と言われたようです。
※Wikipedia引用:魔女と黒猫の使い魔
本当は幸運の象徴だった黒猫
不吉の象徴とされてしまった黒猫ですが、もとはとても愛される存在で、多くの神話にも登場していました。
そもそも、黒い猫は特別な猫とされていて、魔除けの力を持つと言われ、神秘的で、崇拝の対象ですらあったのです。
例えば、エジプト神話に登場する天空の女神バステトや、アイルランドの伝説に登場する妖精ケット・シーなどは、どちらも黒い猫の姿をしています。
また、欧米では古くから「富と幸運」のシンボルとされていたり、日本でも、黒猫の招き猫を置くと、魔除けや厄よけになると言われているので、商店などでよく見かけますよね。
そんな風に、本来の黒猫は、人々から愛され大切にされた存在なのです。
ウェイト版かマルセイユ版か
そんな黒猫がテーマのブラックキャッツ・タロットは、8番=力、11番=正義となる、ウェイト版(ライダー版)で構成されています。
しかし、基本的なウェイト版タロットとは、絵柄のデザインが異なる部分も多いです。そもそも人が猫になっている時点でだいぶ違いますがw
とはいえ、それを抜きにしても、伝統的なライダーウェイトタロットと比べると、かなりオリジナリティのあるタロットカードになっています。
この後カードの写真を紹介していきますので、そのあたりも楽しみながら、チェックしてみてください。
・正式名称:BLACK CATS TAROT
・カード仕様:ウェイト版
・カード構成:大アルカナ22枚/小アルカナ56枚
・解説書言語:英伊西仏独
・カードサイズ:120×66 [mm]
カードの裏面
78枚のカードを見ていく前に、まずは裏面のデザインを見ておきましょう。
ブラックキャッツの裏面は、上下が分からない絵柄になっているので、シャッフルするとき、裏か表か気にせず使えますね。
中心には大きな月が描かれ、その月を囲むように、木のシルエットが浮かび上がっています。よく見ると、枝の上に猫のシルエットがありますね。
みんなでお月見をしているのでしょうか、この絵だけでも8匹の黒猫が描かれています。
※ブラック・キャッツ・タロットカードの背面
<カード紹介>22枚の大アルカナ
それではここからは、ブラック・キャッツ・タロットのカードの写真を見ていきましょう。
ちなみに、こちらの「タロットカード大アルカナ22枚の意味と解釈のポイントを一覧で紹介」の中で、伝統的なライダーウェイトタロットの絵柄を載せているので、よかったら見比べてみてください。
それぞれの、大アルカナカードの意味については、そちらを参考にしていただければと思います。
大アルカナ0~7
まず最初は大アルカナの0~7、左上から右下に向かって、愚者、魔術師、女教皇、女帝、皇帝、教皇、恋人、戦車のカードの順に並べています。
黒猫のタロットなのですが、最初の愚者のカードは、無邪気に歩く白猫が描かれていますよ。
なぜ白猫だったのかは分かりませんが、楽しそうな表情がすごく可愛いです。
ちなみに、左上のお月さまも白猫の顔になっているのですが、ブラックキャッツでは、満月は全て白猫の顔になっているので、探してみてください。
※ブラック・キャッツ・タロットカード 大アルカナ0~7
大アルカナ8~15
続いては、8~15のカード。左上から順に、力、隠者、運命の輪、正義、吊るされた男、死神、節制、悪魔のカードです。
8の力のカードでは、獅子の頭を押さえる黒猫が描かれています。この猫さんはとてもイケメン、いや、イケニャンですね。
13の死神のカードでは、死神も猫の姿をしていますし、なんならフードも猫耳です。
ブラックキャッツは、細かいところまで可愛くて、猫好きにはたまりません。
※ブラック・キャッツ・タロットカード 大アルカナ8~15
大アルカナ16~21
大アルカナの最後は、左上から順に、塔、星、月、太陽、審判、世界のカード。
16の塔のカードでは、倒壊する塔から逃げる猫は、黒猫というより黒ヒョウのようですね。
19の太陽のカードは、大きなヒマワリの上で、金色のハチドリやトンボとじゃれている子猫が、とっっても可愛いです。
※ブラック・キャッツ・タロットカード 大アルカナ16~21
◆大アルカナ21番=世界のカード
大アルカナの中で一番驚きなのが、最後の世界のカードです。
なんと猫が脱皮していますよΣ(゚Д゚) 黒い皮を脱いで、中から白猫が表れています。
世界のカードは、完成や調和、理想郷など、まさに「完成された世界」を表しているカードです。
大アルカナを見ていて感じたのですが、もしかすると、黒猫たちにとって白猫というのは、なにか意味がある、特別な存在なのかもしれませんね。
※ブラック・キャッツ・タロットカード 21=世界のカード
<カード紹介>56枚の小アルカナ
続いては、ブラック・キャッツ・タロットの小アルカナの写真を見ていきましょう。
小アルカナの伝統的な絵柄は、こちらの「タロットカード小アルカナの意味一覧<ワンド、ペンタクル、ソ―ド、カップ>」の中で紹介しているので、チェックしてみてください。
小アルカナ:ワンド(棒)
まずはワンドから見ていきましょう。
ブラックキャッツでは、蔓が巻き付いた猫の杖が象徴として描かれています。
◆ワンドの1~10
小アルカナも、左上から右下に向かって、1から順に並べていきます。
1のカードでは、絵を描く猫たちの後ろに夕日が沈んでいますが、夕日に猫耳が付いていますよ!
また、個人的に好きなのが9のカード。一見、ネズミだけのように見えますが、実は黒猫たちが茂みの奥から、ネズミに熱い視線を送っています。まさに猫ですね。
※ブラック・キャッツ・タロットカード ワンドの1~10
◆ワンドのペイジ・ナイト・クイーン・キング
タロットでいうペイジとは、小姓を意味しているのですが、ブラックキャッツでは、可愛い猫天使になっています。
※ブラック・キャッツ・タロット ワンドのペイジ・ナイト・クイーン・キング
小アルカナ:ペンタクル(金貨)
続いて紹介するペンタクルの金貨には、何か模様が描かれていますが、実際に見てもハッキリとは確認できませんでした。
ただ、なんとなく見えるシルエットからすると、おそらく肉球ではないかと思います。
◆ペンタクルの1~10
黒猫が船に乗ったり、ケーキを作ったり、まるで人のように生活していますね。
2と4のカードで一輪車に乗っている猫は、どちらも金貨でジャグリングしていますが、もしかして同一猫でしょうか。
4のカードの方では目隠しをしていませんが、危険に気付いて外したのかもしれませんねw
※ブラック・キャッツ・タロットカード ペンタクルの1~10
◆ペンタクルのペイジ・ナイト・クイーン・キング
ペイジのカードでは、天使が金貨でジャグリングしていますが、何枚か落っこちて、海に沈んでいっていますよ!
※ブラック・キャッツ・タロット ペンタクルのペイジ・ナイト・クイーン・キング
小アルカナ:ソード(剣)
続いてはソードです。ソードのカードに描かれている剣は、柄の部分が猫の顔になっています。
◆ソードの1~10
ソードのカードは、タロットの中では厳しく重たい意味を持っているので、ブラックキャッツも全体的に厳しい印象です。
まさに今戦っている場面や、傷ついた姿、守りを固める姿など、戦いに従事する黒猫たちの、さまざまな状況が描かれています。
黒猫たちの表情も、他のスートと比べて、どこか緊張感がありますね。
※ブラック・キャッツ・タロットカード ソードの1~10
◆ソードのペイジ・ナイト・クイーン・キング
ソードのカードでは、天使や女王でさえも剣を持ち、厳しい表情をしています。
※ブラック・キャッツ・タロット ソードのペイジ・ナイト・クイーン・キング
小アルカナ:カップ(聖杯)
最後のカップは、ソードと比べると優しい印象のカードが多いです。
ブラックキャッツでは、不思議な形をした金杯が象徴になっています。
◆カップの1~10
私は、カップの小アルカナを見た時、ある一匹の黒猫の人生(猫生?)を物語にしているように感じました。
たとえば、4と8のカードですが、どちらもチェックの床と、フカフカのクッションがあるので、これは同じ場所なのでしょう。
一匹の若い猫が、4のカードで、変わらない毎日に退屈を感じ、8のカードで小さな荷物を持って旅に出たようです。
そして他のカードでは、順番はバラバラですが、旅に出てからの日々と、やがて家族ができるまでの場面を表している、そんなストーリー性を持って書かれているように感じます。
※ブラック・キャッツ・タロットカード カップの1~10
◆カップのペイジ・ナイト・クイーン・キング
ナイトのカードでは、馬に乗った黒猫が、水辺に座る黒猫にカップを差し出しています。
カップのナイトには、誠実な恋愛や求婚という意味があるので、これは二匹の猫の出会いの場面を描いているのかもしれませんね。
※ブラック・キャッツ・タロット カップのペイジ・ナイト・クイーン・キング
ブラック・キャッツ・タロットを使った感想
可愛い黒猫の世界はご堪能いただけたでしょうか。
ここからは、私が実際にブラック・キャッツ・タロットを使った感想を、まとめていこうと思います。
タロット占いでの使いやすさ
ためしに、ブラックキャッツの大アルカナを使って、タロット占いをしてみました。
ブラックキャッツは、独自のデザインで作られてはいますが、ウェイト版をベースにしているので、抽象的になり過ぎず、どれが何のカードか解りやすいです。
初見では、これは何のカード?と思った物もありましたが、基本的には解りやすいと感じました。
黒猫の表情や仕草から、この猫は今どんな気持ちで、何をしているのかな~と考えてみると、占い結果を読取る際、いろんなイメージを与えてくれるでしょう。
※ブラック・キャッツ・タロットカード ヘキサグラムスプレッド
独特の世界観があるカードデッキ
カードをじっくり見ていくと、ブラックキャッツは、単に黒猫を描いている訳ではなく、きちんとした世界観やストーリー性を持って、作られていることが分かります。
この78枚のカードを通して、そんな猫たちの世界を、垣間見ることができるでしょう。
まるで人のように生活していますが、やはりどこか猫っぽさのある、凛々しくて可愛い、厳しいけれど楽しい、そんな猫たちの暮らす世界。
猫好きさんはもちろん、ファンタジーやおとぎ話が好きな人も楽しめる、素敵なタロットカードデッキです。
【おまけ】猫のタロットポーチ
猫をモチーフにした、タロットカードポーチがあるので、最後にそちらもご紹介します。
ちなみに、他の猫タロットは、こちらの「猫がかわいいキュートなタロットカード人気のおすすめ3選」からご覧いただけますので、猫好きさんは要チェックです。
ブラックキャット
暗闇の中で猫の眼が光る、ダークな雰囲気のあるタロットポーチ「ブラック キャット」です。
闇の中に紛れる黒猫の姿は、まさに魔女の使いとされる所以ですね。ちょっと怖いけど、それがまた可愛いです。
とことん黒猫にこだわりたい人は、カードとセットで使ってみてはいかがでしょうか。
・名称:BLACK CAT
・素材:サテン
・サイズ:縦約225mm x 横約160mm
・発売:Lo Scarabeo(イタリア)
ファンタジーキャッツ
ブラックキャットとは雰囲気が一転して、ほのぼのした子猫が描かれたタロットポーチ「ファンタジー キャッツ」です。
ティーカップにスッポリ入っているのが、なんとも言えず可愛いですね。
ちなみにこのポーチは、全体的な大きさは変わらないのですが、紐の位置が従来の物より上寄りに配置されています。
・名称:FANTASY CATS
・素材:サテン
・サイズ:縦約225mm x 横約160mm
・発売:Lo Scarabeo(イタリア)