タロットカードとルノルマンカードの違い【起源や占い方の比較】

タロットカードとルノルマンカードの違い【起源や占い方の比較】

こんにちは。タロットファン.jp 大竹です。

タロットカードのように、占いに使うカードはいくつかありますが、その中でも最近人気があるのは、ルノルマンカードです。

ルノルマンカードは、タロットと比べると比較的新しいので、よく知らないという人も多いでしょう。

しかし、最近はルノルマンについて聞かれることが増えてきたので、今回は、タロットカードとルノルマンカードの違いを、分かりやすく且つ詳しくご紹介したいと思います。

私が実際に使って感じた内容をまとめていくので、タロットとルノルマンの違いが知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

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タロットカードとルノルマンカードについて

タロットカードとルノルマンカードについて

それぞれのカードについて詳しく見ていく前に、まずは簡単に、2つのカードに共通している点と、違っている点について、まとめていこうと思います。

詳細は後々見ていきますので、ひとまずザックリと目を通して、雰囲気を感じてみてください。

 

2つのカードデッキに共通していること

まず、タロットカードとルノルマンカードの共通点について、箇条書きでまとめてみます。

  • どちらも占いに使うためのカードデッキ
  • カードの基本的な構成が決まっている
  • 細かい内容まで占える
  • 良くも悪くもハッキリと答えが出る

 

2つのカードデッキの違い

続いて、タロットカードとルノルマンカードの、違っている点もまとめてみます。

  • カードの枚数や構成の違い
  • カードの使い方(占い方)
  • 結果の読み取り方

 

共通点と違いをまとめると

簡単にまとめて見ましたが、正直これだけではイマイチよく分からないと思います。

先に紹介した内容を簡単にまとめると、「どちらも専用のカードを使った占いだけれど、それぞれの構成と使い方が違う」ということです。

ただ、2つともカードを使うため、「似たようなものでしょ?」と思っている人も多いでしょうし。

中には初めてルノルマンカードを見るという人も居るでしょう。そんな方には、なおさら違いが理解できず、ややこしく感じるかもしれません。

 

手相占いとタロット占いぐらい違う

例えば、こんな風に考えていただくと、少し解り易いかもしれません。

それは大きく言うなら、「手相占い」と「タロット占い」くらい全く違う占いだ、ということです。

もちろん、同じカード占いなので、そこまでいうと少し極端ですが、タロットカードとルノルマンカードも、全く違うものだという事を、まず意識していただければと思います。

その上で、さらに細かくこの2つのカードデッキについて、見ていきましょう。

 


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それぞれのカードの起源

それぞれのカードの起源

タロットカードとルノルマンカードが、違うものだと分かったところで、より理解を深めるために、それぞれのカードの起源の違いを見ておきましょう。

 

タロットカードの起源と歴史

タロットカードの起源については諸説あり、古代エジプトや古代ユダヤが起源だと言う説もありますが、ハッキリとは分かっていません。

というのも、数百年の歴史の中で、形を変えながら広まっていったため、古い時代の記録が少なく、どこからをタロット占いとするのかも、判断が難しいからです。

しかし、現存する最古のタロットカードは、15世紀半ばに北イタリアで作られた「ヴィスコンティ・スフォルツァ版」とされ、今でも博物館などで保管されています。

ということは、15世紀の半ばには、すでにタロットカードが使われていたという事になります。

なお、タロットの歴史に興味がある方は、「【重要】タロットカード初心者に知って欲しい<種類、構成、歴史>」で、より詳しく紹介しているので、チェックしてみてください。

15世紀に描かれた(悪魔のカードを除く)ヴィスコンティ・スフォルツァ版デッキ
※Wikipedia引用:15世紀に描かれたヴィスコンティ・スフォルツァ版デッキ

 

現在までのタロットカードの構成や種類

タロットカードは、そもそも遊戯(カードゲーム)に使われていたとされ、枚数も今とは違っていました。

もともと、今のような印刷技術もない時代が起源なので、カードは全て手書きで作られていましたし、作者や地域によって違いが生まれ、様々な種類が在ったのです。

その後、印刷技術の発達とともに、量産できるようになると、同じ種類のカードが数多く出回るようになり、現在のタロットカード構成になりました。

こうしてきちんと構成が決められたことで、多くの人々に使われるようになり、やがて「マルセイユ版」や「ウェイト版」、「トートタロット」など、独自性を持ったタロットデッキが派生し、現在に至っています。

タロットカードの種類については、こちらの「失敗しないタロットカードの種類と選び方!マルセイユ版の絵柄も紹介」を参考にしてください。

 

ルノルマンカードの起源と歴史

ルノルマンカードも、タロットと同様に、起源がハッキリとしていません。

ルノルマンの原型と言われるカードも、もともと遊戯に使われていた歴史があり、やはりその頃には、今とは枚数や構成に違いがあり、カードデッキの名前自体も違っていました。

「ルノルマンカード」という名前は、18世紀フランスの有名な占い師、「マリー・アン・アデレード・ルノルマン」に由来しています。

多くの有名人を顧客にしていたと言われる、マドモアゼル・ルノルマンにあやかって、彼女の死後、プチ・ルノルマンという36枚のカードデッキの名が付けられたのです。

そのためタロットと比べると、カード占いとしての歴史は浅いですが、それだけに、今後様々な展開が期待できるカードデッキです。

 

マドモアゼル・ルノルマンとは

本名「マリー・アン・アデレード・ルノルマン」は、18世紀後半から19世紀前半に、フランスで活躍した高名な占い師です。

彼女は、1772年のフランス、ノルマンディー地域圏のアランソンに生まれ、幼いころから、神秘的な能力を発揮していました。

その当時、すでにタロットカードが使われていましたが、とても高価だったため、ルノルマンはトランプを代用にし、独自の占いを始めたのです。

彼女の占いはとても精度が高く、高貴な顧客を多く抱え、ナポレオンの妃ジョセフィーヌをも顧客にしていたと言われていますが、近年では宣伝のための捏造だという声もあります。

ですが、いずれにしろ有名な占い師であったことは間違いなく、その当時のカード占いに、大きな影響を与えた女性です。

Marie Anne Adelaide Lenormand
※Wikipedia引用:Marie Anne Adelaide Lenormand

 

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カードデッキの構成

カードデッキの構成

2つのカードの起源を知ることで、それぞれが全く別なものであることが、お分かりいただけたかと思います。

それではここからは、タロットとルノルマンの違いを、より具体的に見ていきましょう。

 

カードデッキの枚数

タロットカードもルノルマンカードも、基本的な構成が決まっている点では、共通していますが、カードデッキを構成する枚数は大きく異なっています。

まずルノルマンカードには、36枚の「プチ・ルノルマン」と、54枚の「グランジュード・ルノルマン」があり、一般的に使われるのは、36枚のプチ・ルノルマンが多いです。

タロットカードの場合は、22枚の大アルカナと56枚の小アルカナ、合わせて78枚が一つのカードデッキになっています。

枚数だけで見ると、ルノルマンが36枚、タロットの方が78枚と倍以上の枚数がありますね。

ちなみに、タロットカードの枚数については、こちらの「タロットカードの枚数は正式には何枚なの?78枚で1デッキの理由」でも詳しく解説しています。

 

カードに描かれた象徴について

タロットカードにもルノルマンカードにも、一枚一枚に決まった名前(象徴)があります。

タロットの場合は、「魔術師、運命の輪、悪魔」など、シンボル的な意味合いのものが多く、ルノルマンの場合は、「クローバー、家、犬」など、現実的というか身近なものが多いです。

中には「塔、月、太陽」など、同じ名前のカードもありますが、その意味には大きな違いがあります。

例えば、タロットの「塔のカード」は、崩壊、ハプニングなど、タロットの中で特にネガティブな意味を持つカードです。

対して、ルノルマンの「塔のカード」は、建物、組織など、純粋にビルから連想できるような意味を持っています。

塔のカード 左:タロットカード 右:ルノルマンカード
※塔のカード 左:タロットカード 右:ルノルマンカード

 

一枚のカードが持つ意味と解釈

カードの象徴について、もう少し詳しく見ていきましょう。

どちらのカードにも、一枚一枚に決まった名前(象徴)があると言いましたが、ルノルマンの場合は一枚のカードに一つの象徴だけなのに対し、タロットの場合は、一枚のカードにいくつもの象徴が描かれています。

例えば、タロットの太陽のカードには、「太陽、裸の子供、白馬、ひまわり、赤い旗、壁」など複数の象徴があります。

対して、ルノルマンの太陽のカードには、「太陽」という象徴だけです。

象徴の数が増えるほど、一枚のカードの持つ意味が増えるので、そう考えると、タロットカードは読み取るのが複雑で、ルノルマンカードはシンプルであると言えるでしょう。

太陽のカード 左:タロットカード 右:ルノルマンカード
※太陽のカード 左:タロットカード 右:ルノルマンカード

 

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タロットカードの歴史

占い方の特徴を比較

占い方の特徴を比較

ここからは、それぞれのカードの占い方の違いについて、まとめていきますが、ただできれば、タロットカードの使い方を、ある程度知っていた方が解り易いといえます。

まだご存じない方は、こちらの「タロットカード占い初心者のための基本的なやり方【シャッフルなど入門編】」を参考にしてください。

 

占い方(カードの使い方)について

2つのカードの一番大きな違いは、ルノルマンカードの特徴的な占い方にあるといえるでしょう。

ルノルマンには「紳士カード」と「淑女カード」があり、男性なら紳士カード、女性なら淑女カードを「自分カード」として占う方法があります。

そして、自分カードの周りに展開したカードから、占い結果を読取っていくのです。

また、「キーカード」を設定して占う方法もあり、その場合は、自分の占いたい内容によって、その内容に合ったカードを「キーカード」と設定してテーブルに置き、その周りにカードを展開していきます。

タロットカードでは、あまりそのような使い方はしないので、そこが大きな違いの一つと言えるでしょう。

ルノルマンカードの紳士と淑女のカード
※ルノルマンカードの紳士と淑女のカード

 

占える内容の違い

占える内容に関しては、どちらでも同じ内容を占う事ができます

しかし、占い方や、結果の解釈の仕方の違いはあるので、その辺りの使い分けが出来たら面白いかな、とは感じました。

それに関しては、ある程度どちらのカードも使い慣れる必要がありますが、私の感覚で言うと、より深堀りしたいならタロットカード、簡潔に知りたいならルノルマンカード、という感じです。

他にも、ニュアンスや感覚的な面を、じっくり読みたい場合はタロットを使ったり、時系列でポンポンポンと知りたい場合にはルノルマンを使う、といった具合に使い分けたりもします。

ただ、そこは使い手の感覚次第なので、慣れないうちはあまり気にし過ぎない方が良いでしょう。

 

結果の解釈の仕方の違い

占いをする上で、一番重要でありながら、最も大変なのが結果の解釈ですよね。

よく「タロットは抽象的で複雑」、「ルノルマンはシンプルで分かりやすい」と言われますが、それは何故なのか、カードデッキごとに違いをまとめていこうと思います。

 

◆タロットカード

先にもご紹介しましたが、タロットは一枚のカードに複数の象徴があるため、一枚のカードが持つ意味が多くなります。

また、カードを見た時のインスピレーションを大切にするため、その時に感じた印象次第では、本来のカードの持つ意味と、全く違った意味として読み取ることもあるのです。

さらにタロットには、正位置・逆位置があり、それによっても意味が変わります。

そういった、一枚のカードが持つ意味の多さから、タロットは複雑だと言われ、また、インスピレーションを使うことから、タロットは抽象的だと感じる人が多いのでしょう。

ですがその感覚的な部分こそが、タロットの魅力的なところでもあります。

 

◆ルノルマンカード

ルノルマンは、一枚のカードに一つの象徴だけであり、身近な象徴が多いので意味が読み取りやすいです。

また、ルノルマンの場合にも、見た時の印象から結果を解釈する事もしますが、あくまで、その絵(象徴)から連想できる内容で解釈していきます。

そのため、タロットのように、インスピレーション次第で、カードの意味がガラッと変わる、という事はありません。

また、正位置・逆位置が無いのも、ルノルマンがシンプルと言われる所以です。

そのシンプルな分かりやすさが、ルノルマンが人気の理由でもあります。

 

タロットの本場、北イタリアのタロットカード
タロットカード発祥の地 北イタリアトリノ

実際に使って感じた違い

実際に使って感じた違い

最後に、私が実際にタロットカードとルノルマンカードを、どちらも使ってみて感じた事をまとめていきます。

 

実際に使った感覚

使ってみた感覚を一言でまとめるなら、タロットカードは神秘的で、ルノルマンカードは現実的な雰囲気のあるカードです。

例えばタロットの場合は、モナリザや最後の晩餐などように、絵の中に意味が込められており、隠されたメッセージを読取っていくような、ミステリアスな雰囲気があります。

逆にルノルマンの場合は、見取り図を見ている感覚でしょうか、何がどうなっているのか描かれていて、その中から必要な部分を見ていく、というような現実的な感じです。

ただこれは、私個人の感覚なので、こんな違いなんだな~と、あくまで参考程度に受け取っていただければと思います。

 

自分に合うカードはどちらか?

ときどき「タロットカードとルノルマンカード、どっちが良いの?」と聞かれる事があるので、それについてまとめておきますね。

私はどんな占いにしろ、基本的に良い悪いは無いと思っています。あるとしたら、良い悪いとか、どっちが優れているかではなく、その占いの持つ個性の違いと、使い手との相性(好み)です。

そして自分に合うものを知るためには、まずお試しでも良いので使ってみるか、もしくはプロに占ってもらってみるのも、良いかもしれませんね。

それぞれに違った良さがあるので、自分にどちらが合うのか、まずは試してみてください。

なお、どのタロットカードが自分に合うかは、この記事「自分に合うタロットカードの選び方と通販で購入する時のポイント」が参考になるでしょう。

 

この記事で使用したカード

最後に、今回撮影で使用したカードについて紹介しておきますね。

どちらも定番中の定番といえる人気のカードデッキで、伝統的なライダーウェイト版のRWSタロットと、ノスタルジックなデザインのルノルマンカードです。

違いが比較しやすいように、どちらも定番とされる、シンプルな絵のカードデッキを選んでみました。

シンプルなデザインのカードは、根強いファンが多く、また、分かりやすいこともあって、初心者にもおすすめのカードデッキです。

 

◆RWSタロット(パメラ・コールマン・スミス)

パメラ・コールマン・スミス RWSタロット

・正式名称:PAMELA COLMAN SMITH RWS TAROT
・カード仕様:ウェイト版(ライダー版)
・カード構成:大アルカナ22枚/小アルカナ56枚
・解説書言語:英伊西仏独
・カードサイズ:120×66 [mm]

 

◆ルノルマンカード

ルノルマンカード

・正式名称:LENORMAND ORACLE
・カード構成:プチルノルマン/36枚
・解説書言語:英西仏伊独
・ケースサイズ:100×137×32[mm] ・カードサイズ:88 x 125[mm]

 

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