こんにちは。タロットファン.jp 井上です。
タロットカードの発祥が北イタリアであることは、以前にこちらの「【重要】タロットカード初心者に知って欲しい<種類、構成、歴史>」でも紹介した通りです。
元々は芸術が盛んなイタリアで誕生し、フランスを経て世界へと広がったタロットカードですが、ヨーロッパで制作されたカードは、どれも美しいデザインのものばかりです。
今回は、北イタリアのロ・スカラベオ社で販売されている、美しいデザインのタロットカードを、20種類ほど取り上げて紹介したいと思います。
タロット占いをする上で、どのカードを利用するかは、そのカードを見た瞬間に感じる、カードとの出会いによって導かれるものです。
見ているだけでも、それぞれの綺麗な絵柄には癒されますが、そんな占いのパートナーとしてのタロットカード選びに役立てていただければ嬉しく思います。
カードの画像をクリックすると、そのタロットカードの商品ページへと移動し、カードの背表紙のデザインなども見ることが出来ます。なお、こちらの記事の写真は「ヒーリング雑貨の専門店 My Earth」が提供しています。
伝統的なデザインを受け継ぐカード
まずは絶対に抑えておきたい、伝統的なタロットカードから紹介しましょう。
どのカードもその時代の個性が感じられる、美しいデザインのものばかりですから、大きめの画像と、タロットカードのポイントだけ、短めに紹介していきます。
ビスコンディ・タロット
現存する最古のタロットカードとされる、ビスコンティ・スフォルツァ版をもとに作製された、「ビスコンティ・タロット」です。
15世紀にイタリアのミラノ公のフランチェスコ・スフォルツァが、画家に1枚ずつ手書きで描かせたデザインが、現代のタロットカードの元祖だといえるでしょう。
こちらの「ゴールデン・ビスコンティ・スフォルツァ版タロットカードを徹底紹介」では、そんなゴールド仕様のビスコンティ・タロットを詳しく紹介しています。
タロット・オブ・マルセイユ
マルセイユ版と言われるカードデッキの語源となった、元祖のマルセイユ版タロットカードの「タロット・オブ・マルセイユ」です。
フランスならではの原色を使ったデザインが、なんとも色鮮やかで華やかな印象を与えてくれます。16世紀の色使いそのままの綺麗なタロットカードです。
RWSタロット(PAMELA COLMAN SHITH)
ウェイト版の元祖であり、多くのタロットカード愛好家から、尊敬の念を込めて「RWS」と呼ばれた「RWSタロット」は、画家のパメラ・コールマン・スミスによって描かれました。
パメラの激動の人生とは裏腹に、その美しいデザインは、現代でも変わることなく愛されて続け、タロットカードの代名詞のように思われています。
そんなRWSタロットの誕生の歴史は、こちらの「ウェイト版タロットカードの歴史<ライダー版やマルセイユ版との違いも解説>」で詳しく紹介しています。
エジプシャン・タロット
タロット占いは、太古のエジプトのジプシーから来ていると言われています。この「エジプシャン・タロット」は、そんなタロットの原点に迫るものだと言えるでしょう。
エジプト神話は、トートタロットを作製したアレイスター・クロウリーも強く影響を受けており、パピルスに描かれたような、神秘的で綺麗な絵柄が魅力のタロットカードです。
タロットカード イーチン
ところ変わって、こちらは東洋の水墨画を思わせるデザインの、易占いで利用されるタロットカードの「イーチン」です。
イーチンは古代の中国で生まれた「卜術」としての占いですが、それが西洋に渡り、タロットカードとして親しまれるようになりました。
詳しくはこちらの「初めてのイーチンタロット占い!カードの意味や種類と占い方を徹底解説」で、綺麗な水墨画のカードを数多く紹介していますので、そちらをご覧ください。
現代的なデザインが綺麗なカード
続いては美しいデザインで描かれたタロットカードです。どれも個性的なものばかりですが、特に綺麗なアールヌーボー・タロットは、女性に大人気のカードです。
タロット・アールヌーボー
美しいの一言に尽きる、アールヌーボー調のデザインで描かれた、「タロット・アールヌーボー」は特に女性の愛用者が多いタロットカードです。
繊細なタッチと淡い色使いは、タロット占いだけでなく、眺めているだけでも心が満たされるような、満足感を感じられるカードとなっています。
なお、アールヌーボーにはゴールデン仕様などもありますが、詳しくはこちらの「おしゃれなアールヌーボータロットカードを画像付きで徹底解説【+ゴールデン】」で紹介しています。
ハーモニアス・タロット
こちらの「ハーモニアス・タロット」も先ほどの、タロット・アールヌーボと同様の、アールヌーボ調のデザインで描かれています。
どちらかと言えば、淡い色調で描かれた綺麗なタロットカードは、まるで物語りの世界に迷い込んだような、そんな不思議な気持ちにさせてくれるカードです。
ユニバーサル・タロット・オブ・マルセイユ
先ほどは、16世紀の版画のようなデザインの、マルセイユ版のタロットカードを紹介しましたが、こちらはそれを現代風に美しく描き直した「ユニバーサル・タロット・オブ・マルセイユ」です。
深みのある色調で高級感もあり、特にプロの占い師の方に人気のタロットカードで、何度も買い替えて使い続ける人もいるぐらいです。
ユニバーサル・ウェイト・タロット
紫のケースが栄える「ユニバーサル・ウェイト・タロット」の最大の特徴は、他のタロットカードにはない、背景に描かれている美しい模様です。
ウエイト版のタロットでありながら、マルセイユ版のような色使い、柔らかいタッチのデザインなど、なんとも不思議でおしゃれなカードだといえます。
カモワンタロット
フランスのマルセイユに現存する、唯一のタロットカード印刷所、カモワン家のタロットカードが、こちらの「カモワンタロット」です。
その印刷技術により、とても綺麗なタロットカードとして定評があり、カモワンタロット独特の占い方なども存在する、特殊なタロットです。
ダークなデザインが幻想的なカード
タロットカードは、マルセイユ版などで、キリスト教が色濃く反映されるようになりましたが、それ以降にも数々の神話や、神秘主義に基ずくテーマのカードが作られました。
こちらでは、そんな多種多様なタロットカードのなかで、少しダークなデザインのカードを紹介いたします。
トートタロットカード
「世界で最も邪悪な男」と言われた、アレイスター・クロウリーが手掛けた「トートタロット」は、デザイナーのマーガレット・フリーダ・ハリスによって、奇抜で美しいカードとして描かれました。
トートタロットの表紙でもある魔術師のカードは、計8回もデザインが見直され、結局タロットカードとして発売されたのは、クロウリーの没後となったいわくつきのカードです。
そんなトートタロット誕生の物語は、こちらの「トートタロットカード初心者のための解説書<特徴、意味、歴史>」で詳しく紹介しています。
タロット・ファボール
こちらの「タロットカード・ファボール」は、スペインの著名なアーティスト、ヴィクトリア・フランセによってデザインされたタロットカードです。
その特徴的なカードは、繊細なタッチでとても綺麗ですが、どこか妖艶な雰囲気を漂わせるものとなっており、一部の女性の間でとても人気があります。
ザ・ヴァンパイア・タロット
その名の通り、吸血鬼が登場するタロットとして描かれた「ザ・ヴァンパイア・タロット」は、月のない闇夜を思わせるような漆黒のカードです。
ダークなイメージのあるデザインでまとめられていますが、その絵柄はとても美しく、息をのむほど幻想的なタロットカードです。
ブラック・キャッツ・タロット
こちらの「ブラック・キャッツ・タロット」は、黒枠に綺麗な花柄があしらわれたデザインのタロットカードです。
このカードは、大アルカナがとても抽象的な絵柄なので、タロット占の解説書などがないと、初心者には少し難しいかもしれません。
ゴールデン・ユニバーサル・タロット
ウェイト版のタロットカードを、美しいゴールデン仕様にした「ゴールデン・ユニバーサル・タロット」は、RWSよりも精密で近代的なデザインが、印象的なカードです。
黒色の淵や絵柄の中に、ゴールドのフィルムが張られており、なんとも綺麗で高級感のあるタロットカードに仕上がっています。描かれているウェイト版の図柄は、独特なタッチで迫力があります。
カードの金色具合はこちらの「ゴールデン・ユニバーサル・タロットカードを写真付きで徹底紹介」で、詳しく紹介しています。
ファンシーなデザインのかわいいカード
ここからは、私たちを不思議の国に連れて行ってくれるような、ファンシーでかわいいデザインのタロットカードを、5種類ほど紹介していきましょう。
ザ・ソーサラーズ・タロット
魔法使いのタロットカードとして、とても人気のある「ザ・ソーサラーズ・タロット」は、水彩画のような美しいデザインが印象的なカードです。
大アルカナの図柄も、独特なものが多いので、こちらもタロット占いが初めての方は、解説書などを一緒に利用した方が良いでしょう。
タロット・オブ・ザ・ケルティック・フェアリー
北欧のケルト文明の流れをくむ「タロット・オブ・ザ・ケルティック・フェアリー」は、自然の精霊たちが登場する、とても神秘的なデザインのタロットカードです。
タロット関連のポーチやクロスにも、ケルティックラビリンスなどの、ケルトの象徴が描かれたものがあるので、そんな北欧文化がピンと来る人には最適です。
フェアリー・タロット
「フェアリー・タロット」は、草花が咲き乱れるイングリッシュガーデンに住んでいそうな、かわいい妖精たちを描いたタロットカードです。
神秘的でありながらも、どこか親しみを感じるその綺麗なデザインは、見ているだけでも美しく、否定的な意味のカードも怖がらずに占えます。
ハッピータロット
なんとも陽気で楽しいデザインの「ハッピータロット」は、その名前の通り見ているだけでも、どこか気持ちをハッピーにしてくれるタロットカードです。
比較的、悩みを占う時には深刻になりがちなタロット占いですが、このカードを利用すればそんな心配もありません。すべてのカードをプラス思考で読み取れるような、そんな綺麗で明るいタロットカードです。
タロット・オブ・ホワイト・キャッツ
最後は、こちらのかわいい猫のタロットカードです。「タロット・オブ・ホワイト・キャッツ」は、何匹もの猫が登場して、まるで猫の王国に迷い込んだかのような、不思議な気分になれるタロットカードです。
こちらの「キュートでかわいい猫のタロットカード人気のおすすめ3選」でも、写真を大量に掲載して詳しく紹介していますので、猫好きの方はぜひご覧ください。
タロットカードのデザインは多種多様
いかがでしたか?本当に多種多様なデザインがあるタロットカードですが、そのカード構成についてはある程度統一されています。
ですから、1つのタロットカードを利用して占うことが出来れば、特殊なもの(イーチンタロットやトートタロットなど)を除けば、ほとんどは問題なく占えるでしょう。
デザインでカードを選ぶ際の注意点
綺麗なデザインを見て、直感でカードを選ぶ際の注意点は、特にはありません。
ただタロット占いの初心者の方であれば、解説書が無くてはどのカードで占うにしても、カードの意味の解釈は難しいでしょう。
解説書にはスプレッドはもちろんのこと、占いの実例なども載っているので、やはり迷ったときに手元にあると安心です。
特に現在のカードのほとんどが、元祖の「ビスコンティ・スフォルツァ版」と、「マルセイユ版」、「ウェイト版」を統合した構図で書かれており、意味もほぼ同じです。
ですからほとんどのケースで、こちらの解説書があれば十分です。
芸術品としてタロットカードを楽しむ
折角タロットカードを選んで占いを始めるなら、自分の直感がピンときて、ずっと一緒に過ごしたいと思うカードを手にしてみてください。
特にカードごとのデザインを見て、最初の第一印象でカードを選べば、きっと後で失敗したと思うことも無く、長くタロット占いを楽しむことが出来るでしょう。
中には、様々な種類のタロットカードをコレクションして、その日の気分でカードを選んで占う方もいます。
そんな1つの芸術品として、タロットカードの美しさも楽しんでいただければ、描いた作者もとても喜んでくれると思うのです。